仁成航路 第18号 平成18年4月

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春の訪れと共に私を楽しい気分にさせてくれるのが、桜の開花と阪神タイガースのキャンプ情報です。今年は、冬季オリンピックやWBC(野球のワールドカップ)の影響で阪神への関心もやや薄れていますが、連覇に向けて頑張って欲しいものです。反対に、この時期に憂鬱な事は、診療報酬の改定と確定申告でしょうか。
確定申告の話はさておき、今年は一昨年にも増して大幅な診療報酬の改定がおこなわれました。また、政府が勧めている医療保険制度改革のうち数年内に実施されるであろう各種関連法案が今国会に提出されています。今回は現在進められている医療制度改革のうち、入院に関する話を副院長が“教えて!Dr.ビーン”で分かりやすく解説致します。難しい話になりますが、皆様にとって大変重要な事柄ですから、是非お読み下さい。
年度変わりに際して、平成18年度のクリニックの方針について少しお話しいたします。

(1) 医師をはじめ、スタッフの知識・技術の向上を図ります。
スタッフ数は出産・育児のため2名が休業中ですが、本年度中に復帰する予定です。また、3月で看護師1名が退職いたしましたが、4月より看護師2名、臨床工学技士1名、事務員1名を採用しています。従来に比べ、職員の定着率は格段に改善しています。これは継続性を必要とする透析医療にとって大変重要な因子と考えています。更に、部門毎に業務の見直しを行い改善すると共に、学会や勉強会への参加を義務づけ、私も含めスタッフ個々のレベルアップに努めています。

(2) 病診・診診連携の更なる強化を諮ります。
平成17年度には合併症等々のため、多くの医療機関に紹介致しました。小児科と産科以外はすべての診療科を網羅しています。透析医の本分は、患者さんの体調維持は勿論の事、長期合併症の予防と他臓器合併症発生時に専門医受診の必要性を判断する事であると考えています。宝塚市内外を問わず、我々が信頼できる専門医に紹介し、皆様の体調維持・早期発見・治療に努めます。

(3) 患者さんの自己管理の強化を図ります。
医療保険制度改革の中で生活習慣病の予防強化が言われています。まず、自分の身体は自分で整える。国はそのお手伝いをしますよという事です。透析の患者さんも同様です。
“好きなだけ食べたり飲んだり、反対に食欲がないから何も食べない。後は医者任せ”では困ります。あなたは自身の他臓器合併症や長期合併症について知っていますか?どの位の体重増加に抑えるか、どんな薬を飲んでいるか、自分の状態をすべて知っていますか。自分の身体なのに他人の方が良く知っているのは不思議ではありませんか?

当院では、以前から面談システムを作っていますが、残念ながら面談される方はそう多くありません。改めて自分の状態を知って自己管理に努めてください。いつでもご協力致します。
院 長  依藤 良一