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教えて!Dr.ビーン!!

【第十一回】 運動量のボルグ指数
院 長   吾妻 眞幸

食欲の秋、スポーツの秋がやってきました。そこで今回は運動についてお話します。年齢とともに外に出かけることが少なくなったり、歩かずに車を利用することが多くなり、知らず知らずのうちに運動不足になりがちです。人間の身体は使わなければ、必要ないと判断して段々と衰えてきます。もちろん脳も同様です。透析患者には様々な合併症があります。例えば、心肺機能の低下、骨や関節の障害、筋力低下、神経障害、脳血管障害などですが、これらは薬で予防できません。運動による治療、すなわち運動療法が効果的であると考えられています。運動量は強度、時間、頻度から成り立っており、適正な運動を行わないと効果がなかったり、逆に身体に悪影響を与えることになります。透析患者の場合は貧血などの影響で運動耐容能力が通常の50~60%であると考えられており、有酸素運動が有効であると考えられています。

有酸素運動とは

の3つから成り立つ運動です。

この運動は耐久力の向上に効果があると言われています。運動強度は表に示した様に、脈拍を目安にして 138マイナス年齢割る2 の計算式で算定しますが、運動前の脈拍が倍以上にならない様に運動することが大切です。(運動前の脈拍が70回/分が運動後に140/分を超えない様)以前は万歩計で測定し、1日1万の運動が大切と言われてきましたが、最近ではボルグ指数といって、運動後に楽からややきついと感じる運動強度を目安にしています。運動種目としては、歩行、水泳。水中歩行、社交ダンス、体操サイクリングなどが有効ですが、膝や筋肉に過度の負担をかけるジョギングやバドミントン、テニス、ゴルフ、登山などは注意が必要です。運動量は1日に数分の運動を合計して30分以上することが大切です。運動効果の維持のためにはできれば毎日、少なくとも週3回は必要です。運動を始めるのは面倒くさいと思いますが、ラジオ体操や電車で通院することも効果があると思います。
以上、運動のお話でしたが、読書の秋でもあるので、衰えないよう、脳も十分に鍛えてください。

運動処方

  • 強度:50%最大酸素摂取量
  • ・脈拍数=138-年齢/2
  • ・ボルグ指数:11(楽である)~13(ややきつい)
  • 種類:歩行、水泳、水中歩行、社交ダンス、サイクリングなど
  • 量・頻度:1日30分以上(できれば毎日)
  • 週180分以上

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