恒例のバス旅行は薬師寺に決定しました。晩秋の薬師寺は、また格別の趣があって今からとても楽しみにしています。せっかくの旅行ですから少し予備知識を入れておきましょう。薬師寺は、平成10年にユネスコの世界遺産に指定され、薬師三尊像や東塔をはじめとする多くの国宝や重要文化財を有するお寺です。また、現代日本画家の大家である平山郁夫氏による玄奘三蔵の足跡を描いた壁画が見られれば最高です。薬師如来は、衆民の病を救う医薬の仏とされ、我々医療に携わる者にとっても深いかかわりのある仏像です。当院の5周年の記念に、私の大好きな前薬師寺管主の高田好胤師に講演をしていただきました。Tお蔭様の心:喜びと感謝と敬いのこころUについて楽しく話を聞かせていただいたことを思い出します。その時に買った写経が今も封印されたまま机の中に眠っています。是非、バス旅行までに写経を完成させて奉納したいと思います。
バス旅行では、講話の時間が取られていますが、薬師寺の教義(法相宗)をホームページから抜粋して簡単に説明します。私たちの認めている世界はすべて自分が作り出したものであるということで、十人の人間がいれば十の世界があるということです。みんな共通の世界に住んでいると思っていますし、同じものを見ていると思っています。しかし、それは別々のものである。例えば、
『手を打てば はいと答える 鳥逃げる 鯉は集まる 猿沢の池』
という歌があります。旅行客が猿沢の池の旅館で手を打ったなら、旅館の人はお客が呼んでいると思い、鳥は鉄砲で撃たれたと思い、池の鯉は餌がもらえると思って集まってくる、1つの音でもこのように受け取り方が違ってくる。一人ひとり別々の世界があるということです。(薬師寺ホームページより引用)
院長のボヤキ:患者Aさん『センセ、Bさんに使った薬、私にも頂戴。ヨー効いて調子エエんやて。』
・・・・・・一人ひとり違うんやけどね。
院 長 依藤 良一