仁成航路 第21号 平成19年1月
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明けましておめでとうございます。 昨年を振り返って、忘れてしまいたい苦い一年であった方や、忘れられない大切な一年であった方などさまざまな一年間をすごされたかと思いますが、今年は皆様にとって幸多き年であることをお祈りいたします。

昨年末に、ある会社の方に“著名な書家に書いてもらいますからあなたの座右の銘を教えてください。”と言われました。「果報は寝て待て」、「濡れ手で粟」、「一攫千金」、「棚からぼた餅」・・・・あまり品格の良い座右の銘が浮かんでこないので、仕方なく睡眠薬代わりに読んでいた禅語から選びました。何を選んだかは秘密ですが、今回年初の巻頭言に当たり、この本に入っている禅語をひとつご紹介します。 この本は『ほっとする禅語70』という大本山総持寺祖院副寺、渡曾正純師が解説された物で、書家の石飛博光氏の味わいのある書とともに書かれています。

びょうじょうしんぜどう(写真) 
意味…人生に近道なし

びょうじょうしんぜどう平常心とは、当たり前のことの積み重ねという意味です。道を極めるというのは、特別なことを頭で考えてウルトラCを修得するということではない、と言っています。あなたが歩いていく人生という道。これは起きて歩いて座って寝て。この繰り返しで達することができるのです。頭で策略を練って考えて生きて行くのではないのです。頭で考えたことは、どんどん変化する。頭で考えたことは白黒をはっきりつけたがる。それに、知らないことは加味できない。心の直感を後回しにする傾向もあります。頭がいいと思っている人には聞き入れることが難しいかもしれません。でも、あなたの知識で近道を探すより、あなたの感性に頼った方がまし。生命の勘と習慣は、いざと言う時すばらしく働きます。人生に近道はないと諦めて、当たり前のことを大切に育む日々が平常心です。高校野球選手の帽子によく書かれている言葉ですが、改めて見るとまさにピッタリの言葉ですね。仁成クリニックも皆様に安心や満足を感じていただくため、当たり前のことを大切に育む日々を重ねてまいりたいと思います。

院 長  依藤 良一
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