ナビゲーション


もし災害がおきたとき・・・
どうしたらいいの?

昨年は地震・台風・集中豪雨などの自然災害に見舞われ、クリニックでの透析治療は可能なのか不安でお問い合わせの電話を掛けられた方もいらしたと思います。災害が発生すると被災地へ連絡が殺到し電話回線が繋がりにくくなるとともに、クリニックでも現場での対応が最優先となり、個々の電話対応が出来かねる可能性があります。
この機会に自然災害に対するクリニックの危機管理対策を紹介するとともに知っておくと為になる情報についてご紹介していきたいと思います。
平成29年5月に開催されました宝塚ホテルでの定期勉強会では大規模災害時の対応を講演していただいたことがあります。(詳しくは仁成航路57号を参照ください)講演をきっかけに災害時の持ち出し荷物を作られた方もいらっしゃるのではないでしょうか?荷物に入れた薬や水、食品の賞味期限もそろそろ確認しておきたいですね。

①仁成会としての取り組み

避難訓練の実施
1年に2回、災害による停電に伴い透析液の供給が止まったと仮定して生理食塩水を使用しての回収の手技シュミレーション、エレベーターが使えない場合に備えての避難・搬送訓練を実施しています。
患者情報用紙の配布
1年に1回、透析条件・目標体重・内服薬などの基礎情報が印刷された「患者情報」を配布させて頂いています。災害時の停電によりパソコンで管理されている患者情報の持ち出しが不可能となった事態を想定してご自身で管理していただく目的で配布しています。「コピーして財布に入れている」「写真を撮ってスマートフォンに保存している」と患者さんから管理のアイデアを伺うこともあります。
NTT災害伝言ダイヤルの体験訓練
災害用伝言サービス
(仁川のみ実施)
1年に4回、今年度は5・8・12・3月に企画しています。災害が起こった際に災害場所に指定されることで使用できるようになるサービスです。自宅を離れる際に避難先を録音していただいたり、クリニックからのお知らせを聴いたりすることが出来ます。録音した音声を音声ファイルに変換したり、文章を音声に変換できるインターネットを活用したWeb171もあります。
体験利用日である1日と15日を利用してスタッフが録音したメッセージを171から再生して聞いていただいています。

体験利用日

  • 毎月1日・15日(0:00~24:00)
  • 正月1日~3日(0:00~24:00)
  • 防災週間 8月30日9:00~9月5日17:00
  • 防災とボランティア週間 1月15日9:00~1月21日17:00

②その他の団体の災害対策紹介

日本透析医学会
震度6弱以上の地震と、国または地方公共団体により災害救助法が適用されるような、広範囲にわたる構造物の損壊・焼失・浸水・交通網の遮断などの被害が発生した場合に災害時情報ネットワークが活動を開始することになっています。
近くの地域でそのような状況となっていることを知った場合には各施設から「災害時情報送信」にて情報を送信することもできます。
全国腎臓病協議会
日常生活で気を付けたいこと、災害時の対策、全国の患者会組織一覧などがまとめられた手帳を全国腎臓病協議会の協力のもとに中外製薬が発行しています。(仁成クリニックでは今年は患者情報と同時にこちらを配布させていただく予定です)
兵庫県腎友会
兵庫県腎友会ポスター
  • 兵庫県透析患者災害時支援名簿
    兵庫県および市町の防災関係や消防署に対し、兵庫県に在住しかつ兵庫県下の透析施設で治療する透析患者名簿を提供し災害時支援の一助としますと登録の案内に記載されています。兵庫県、兵庫県医師会の協力のもとに作成されており、登録には所定の用紙での申し込みが必要です。
  • レスキューポット
    災害時・救急時に個人情報を迅速かつ的確に救急隊および医療施設に伝えられるように配布されているものだそうです。実際に活用されている会員さんも多いようで、患者情報用紙やスタッフレターをお渡しする際に「ポットにいれておくわ」と言われる患者さんもいらっしゃいます。

クリニックの取り組みと3ケ所の団体の災害対策について紹介させていただきましたが、有事の際は自分の身は自分で守らなくてはなりません。誰かがなんとかするだろうではなく、命を繋ぐための行動について考えてみませんか?また、腎友会につきましても様々な活動をされていますので、高齢で患者会活動もできない…といった方もこの機会に問い合わせてみてはいかがでしょうか?  冒頭でも記載させていただきましたが、災害直後のクリニックへの電話連絡はお待ちくださいますようご協力いただきたいと思います。平成最後の年が自然災害のない穏やかな一年となりますように…。

災害手帳

このページの先頭へ