今回は、兵庫医科大学病院 総合内科腎・透析科教授
中西 健先生に特別講演をしていただきました。『医食同源:あなたの透析治療に適した食事のとりかた』と題して、カリウム、カルシウム、リンを中心に細胞レベルの話を分かりやすく解説していただきました。
■ 要約
一. 体内の水分は体重の約60%であり、そのうち2/3は細胞内にある。
二. リンやカリウムは主として細胞内にある。
三. 細胞内にあれば有効に利用されている。
四. 大量に細胞外(血液等)に出ると害をおこす。
リン・・・・・石灰化・骨障害
カリウム・・・不整脈
五. 透析患者では全体量が多いことも問題になる。
カリウム調節は、果物や生野菜等の食事制限のみでなく十分な栄養を取り、十分な運動をすることにより細胞内へカリウムの取り込みを促進し、有効に活用させる。また、リンの調節では、カリウム同様十分な運動がリンの細胞内への移行を促進する。また、加工食品にはリンの含有量が非常に高く注意が必要である。
食事内容ばかりに気をとられず、しっかりと運動することもカリウム・リンのコントロールには大切です。
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