クイズ
新緑のさわやかな季節はあっという間に過ぎ、これから暑い暑い夏がやってきますね。今年は電力不足で「暑さ対策」もさらに一工夫が必要になってきそうです。
さて、親睦会で出題しましたクイズを一部掲載させて頂きます。これから夏に向かっての豆知識としてお役に立てれば幸いです。
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Q1
先ずはこれから出まわる果物を下記に挙げてみました。
果物を摂る時に注意が必要なことは、ご存知の通りカリウムです。100g中のカリウム含有量が高い代表選手はメロン・バナナです。では、最も少ないのは以下の中のどれでしょうか・・・?*100gの目安を下記にご紹介します。
- スイカ ― 中玉1/12切れを8等分にした形 大きいところの1/2
- 夏みかん ― 皮をむいた1/2個
- 桃 ― 中くらい大きさの1/2個
- メロン ― 1/8切れの3/4くらい
- イチジク ― 中2個
- イチゴ ― 大なら4個 中なら5個くらい
*イチジクも入れてみました
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Q2
次に捕食に関して。
透析では水分・毒素意外に栄養素も抜けていきます。だから、しっかり食事を摂ることは基本中の基本です。しかし、暑くなると食欲がなくなり、食事回数や量が少なくなる方が多くいらっしゃいます。そんな時におやつで栄養補給できると良いですね。そして召し上がるならば、栄養の無いものよりも少しでもたんぱく質やカロリーの多いのもの召し上がって頂きたい。ということで、次の中で一番カロリーが高いのはどれでしょう・・?- カステラ ― 1切れ(2cm幅)50g
- どら焼き ― 1個70g
- 中華まん ― 1個(肉まん)80g
- シュークリーム ― 1個60g
- 牛乳 ― 100ml(参考までに挙げてみました)
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Q3
食欲に関してもう1題。
皆さんの主食はやはり、米飯が最も多いでしょうか?食欲のないときには麺類やパンなどで目先を変えるのも一案です。①~⑤の中で茶碗1杯(130g)の米飯よりも高たんぱくの主食はどれでしょう?- そば(茹で) ― 100g(1/2玉)
- うどん(茹で) ― 100g(1/2玉)
- パン ― 60g(6枚切の1切れ)
- クロワッサン ― 40g(1個)
答えと解説
- Q1の答え
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カリウムの少ない順に並べてみました。
*( )は100g中のカリウム量です。- スイカ(120mg)
- イチジク、イチゴ(170mg)
- モモ(180mg)
- 夏みかん(183mg)
- メロン(340mg)
です
(*イチゴの含有量を見間違っていました。訂正し、お詫び致します、すみませんでした)ところで、含有量はわかりましたが、では1日どのくらい食べて良いのか?ということが疑問ですよね。ある資料には、「食事をバランスよく食べた上で果物から摂取するカリウム値は、約75~90mg程度といわれています」とありました。でも毎日計って食べていられないわ~という方・・・当院の平井管理栄養士によると「野菜をしっかり摂った上で、一日の果物は、だいたい握りこぶし2個分を目安にしましょう(皮や種を含んで200gくらい)」とのことです。しかし、一日の許容摂取量は食事内容、排便状態、吸着剤の服用など人によって様々です。「何をどの位食べるか・・・」は週1回の採血結果でカリウムの値を見ながら個別に考えていくことが大切です。
- Q2の答え
- カロリーの一番高いのは、③の中華まんです。あとは、②、①、④、⑤の順に低くなっていきます。果たして食欲の無い時に中華まんが適切かどうかですが・・・間食して本来の食事に差し支えるようでは困りますし・・・。できるだけ嵩の低いもので効率よく栄養を取るなら、軽くてカロリーの高いカステラなどが良いかもしれません。
- Q3の答え
- ご飯茶碗一杯(130g)のたんぱく質は3.3gでした。これよりも蛋白を多く含むものは、①のそば(ゆで)と③の食パンでした。うどん(ゆで)やクロワッサンのたんぱく質含有量はご飯と余り変わらない量でした。しかし、クロワッサンは1個40gと嵩が低いので、2個摂るとご飯を十分上回ります。
如何でしたか?果物・間食など好みは様々ですから、今回挙げた食物はほんの一部です。食材についての疑問点は看護師にお聞きください。私たちも色々調べてみます。
最後に水分について。これから暑くなり、汗を沢山かく方は「脱水」に注意が必要です。汗や呼吸によって体内から出る水分を「不感蒸泄」と言い、大体一日800~900mlです。夏になると一日1500ml以上になると言われます。(もちろん生活環境によります)
脱水傾向になると、通常の食事を摂っているのに体重が増えないとか血圧が低くなる、などの症状があります。発汗量に見合った水分の取り方を心がけましょう。また、先に挙げた「果物」は概ね重さの85%が水分です。麺類は乾物をゆでると100~150mlの水分が麺に吸収されます。結局、麺類はその重さの70%前後が水分と言うことになります。一日の水分摂取量は、大体【尿量+800ml】です。飲水量というのは基本的に飲み物だけを考えて頂いてよいのですが、果物や麺類は「食べているけど水分も取っている」と言う認識が必要です。これに汗の出る量を加味して、水分の摂り方を考えていきましょう。
汗が出ない方は、体に熱がこもって辛いですね。頚や脇の下、太ももの付け根など比較的動脈が表面に出ているところを冷やすと体のほてりが増しになるかもしれません。色々工夫してこの夏も乗り越えていきましょう。