掲載内容


理事長ごあいさつ

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5月14日の日曜日に定例の仁成会患者勉強会を宝塚ホテルで開催しました。日曜日にも拘らず出席して頂きました多数の患者様やご家族の方々にお礼申し上げます。

今回の勉強会では、透析の災害対策に精通した赤塚クリニックの赤塚東司雄先生に大規模災害時の患者さんの対応について講演して頂きました。阪神淡路大震災から昨年の熊本大地震に至るまでの現地レポートや災害対策の重要性について約1時間半に亘り熱く語っていただきました。詳細は、今回の仁成航路にも掲載いたしましたが、今後の備えとしてご家族の方にも是非読んで、参考にして頂きたいと思います。

さて、今年の流行語大賞になりそうな『忖度する』という言葉がマスコミにあふれています。森友学園や加計学園の獣医学部設立で安倍首相に忖度して官僚が異例の対応をしたとして大きな問題となっています。『忖度する』を国語辞典で調べると"人の気持ちを推し量る"とあります。同じような言葉で『斟酌する』というのがありますが、これは"相手の気持ちを汲み取って手心を加える"という意味だそうです。厳密に解釈すると、国会議員やマスコミが今回の問題で使う言葉は忖度、ではなく斟酌が正解ではないでしょうか?実行を伴わず忖度しただけでは罪には問えないと思います。まあ、どうでも良いような事ですが最近この様な事が気になる年頃になりました。しかし、英語にはこのような意味合いに相当する単語が無いようです。和英辞典で忖度を調べるとguessという単語が出てきますが、反対に英和辞典でguessを引くと推察するという意味になります。ここに"人の気持ち"というワードが入っていません。いかにも日本人独特のおもてなしの心の根付いた言葉であろうと一人感心しています。思い返してみますと、日常の診療で忖度や斟酌を行っていることに気づきます。透析終了予定時間の20~30分前に患者さんがトイレに行きたいと訴えます。この時に一旦血液回路を外してトイレに行ってもらい、残りの時間を透析再開するか、この患者さんはデータも良いし、週末でもないから早く終了してあげるか正に忖度や斟酌をしています。

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とりとめのない話になりましたが、仁成会はこれからも忖度・斟酌も交え、皆様の健康管理に精進してまいります。

理事長   依藤 良一

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