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新年のご挨拶

イラスト01

明けましておめでとうございます。
今年一年、皆さまにとりまして幸多い年であります事を願っております。
今年は、平成の世が終わり新たな年号に変わります。平成の世は地震を始め大きな災害が頻発し、各地で大きな被害に見舞われました。時の首相や大臣が慰問に訪れますが、やはり日本国民にとっては天皇の慰問が最も元気づけられると思います。明仁天皇と美智子妃殿下が、東日本大震災の被災地を訪問され、二人並んで小雨の中、黙とうを捧げられる姿は神々しく私は思わず感動して涙してしまいました。元号の変更は、天皇が逝去されて行われるものと思っていましたが、ご高齢になられ公務から離れてゆっくりして頂くのも良い事かと思います。 天皇の国民への慈愛は、母親の愛と通じるものがあると思います。かなり以前の新聞でとても気になる記事がありました。その年の一筆啓上賞の大賞受賞作品でした。一筆啓上と言えば、『一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ』というフレーズをある年齢以上の方はご存じでしょう。一筆啓上賞は日本で一番古い天守閣(丸岡城:福井県)に日本一短い手紙文がある事を全国に知ってもらうと共に、活字やメールでは伝わらない本物の手紙文化の復権を目指す目的で、全国初の手紙コンクールとして始まったそうです。話はそれますが、一筆啓上云々の意味はご存知ですか?これは徳川家康の家臣本多作左衛門が陣中から妻にあてた手紙で、家を守り、家族を愛し、忠義を尽くす思いが短い文の中に込められています。お仙とはのちの丸岡城主、本多成重の事だそうです。
私が心ひかれた一筆啓上賞の作品は、小学4年生10歳の男の子の作品でお母さんに宛てたものでした。『お母さん、星空で一緒になったら、二人だけの新しい星座を作ろう。』 受賞の前年に39歳で亡くなった母に会いたい気持ちを素直に手紙にした。死んだ人は星になると聞き、いつかは夜空で母とずっと一緒にいられると思ったという。
お正月に相応しい話ではなかったかも知れませんが皆さんに披露したくて書かせて頂きました。本年も宜しくお願い致します。

仁成会理事長   依藤 良一

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