今年も厳しい猛暑が予測されています。
猛暑下での危険、熱中症について注意すべき点をお話しさせていただきます。
「新しい生活様式」と言われていたマスクの着用が日常になった今、それが熱中症のリスクになることを御存じですか？

熱中症とは、気温・湿度が高い状態の中にいたり、激しい運動をしたりすることによって引き起こされ、大量に発汗し体内の水分や塩分が失われたり、体温の調節機能が効かなくなったりした結果、発生する症状の総称をいいます。人は体から熱を放散するための様々な仕組みを持っています。
それは、汗をかくこと、皮膚の血流を上げること、皮膚の血管を拡張する事などです。
そしてもう一つの仕組みに「呼吸」があります。通常に比べ、マスクをつけることによって呼吸が妨げられると、心拍数や呼吸数、血中二酸化炭素濃度、体温の上昇がおこり体熱放散しにくくなるのです。その為、高温や多湿といった環境下でのマスク着用は、熱中症のリスクが高くなるおそれがあります。また、マスクをすることでの口腔内の保湿効果により、脱水気味になっている事に気づきにくくなるといった事も考えられます。その為、屋外で人と十分な距離（少なくとも２ｍ以上）が確保できる場合や自宅にいる場合は、マスクをはずすようにする事もコロナ下での熱中症対策の一つです。

では、熱中症対策で一番大切な事は何でしょう？それは、暑さに負けない「基礎体力」をつけておくことです。
バランスのとれた食事や十分な睡眠を心がけ、普段から適度な運動で「体づくり」をしておきましょう。
適度な運動で汗を流したりした場合は、水分補給をすることも大切です。ただ水分補給をする場合は、がぶがぶ飲まず、少しずつ、ゆっくり飲むのがポイントです。また、うがいをして口内を潤わせたり、氷をなめるのも工夫の1つです。

熱中症対策で取り組めることには他にも様々あります。
例えば、身につける衣服です。綿や麻などの通気性のよい生地、下着は吸水性・速乾性の優れた素材のもの、長袖を着る時には生地が薄いものを選ぶなど、熱がこもらない工夫がお勧めです。その他、冷却グッズをうまく使う事もお勧めです。脇の下や首周り、太ももの内側を冷やすと体温が下がりやすくなります。いろいろな冷却グッズも市販されていますので、自分に合ったものを試されてみるのもささやかですが楽しみにもなるかもしれません！！

快適な空間作りをする事も大切です。
室内にいても、エアコンや扇風機を使って室内の温度を適度に下げましょう。「設定温度28度以下、湿度60％以下」が適温とされています。10年ぶりの天気の基準改定でも分かる通り一昔前とは暑さのレベルが異なってきています。夏は扇風機でと言われる方もおられますが猛暑では過度な節電は控えて、我慢せずエアコンを使うことも大切です。

色々な工夫で厳しい夏を乗り越えましょう