ナビゲーション

仁成クリニック
患者さん・ご家族満足度調査結果報告
患者勉強会
取材:「小川家の畑を突撃取材」
寄稿:「年寄りのたわ言」
阪急沿線旨い処/伝言板
第ニ仁成クリニック
寄稿:「駅前広場の騎馬武者の銅像」

患者勉強会 平成20年6月15日

【特別講演】

会長写真
写真1
NPO法人兵庫県腎友会
会 長
小泉 邦昭 様

今年の勉強会は、NPO法人 兵庫県友会、会長小泉邦昭様をお招きし『後期高齢者医療と腎友会の紹介』と題して、腎友会の発足から現在までの活動、更に今現在抱える問題等をお話いただきました。会員数が減少しているとの事ですが、今回の講演で腎友会の活動・役割等ご理解いただけたのではないでしょうか?

本日は、仁成クリニック患者会勉強会にお招き頂き、有り難う御座いました。

日本全国の透析患者の患者会並びに、兵庫県の透析患者の患者会である、NPO法人兵庫県腎友会の過去・現在の活動をについて話をさせて頂きます。現在日本の透析患者数は、昨年末の調査で、27万5千人を越えております、日本人の人口から見ますと、500人に一人は透析患者という事になります。また透析患者の高齢化が進んでおり、透析導入者の平均年齢は67歳弱であり、平均年齢65歳弱と成っており、65才以上の国民200人に一人は透析患者となっております。 私事ですが、透析を導入して15年になりますが、今日ここで皆さんにお会いし、腎友会の話をさせて頂けるのも、日本の透析医療のお陰と感謝しております。

透析患者の集まりである腎友会は、1971年に発足しております。当時は透析治療が必要な人は何千人か不明ですが、透析を行っている患者数は約1000人と少なく、透析装置も約600台程度しか有りません、現在の透析事情からすると想像も出来ない事ですが、透析をして貰える方は若い人、お金のある人が優先で、高額な透析医療費を払えず透析を中止し亡くなる方が多発し、透析導入の順番を待ちきれずに亡くなる方も多発しておりました。現在では想像も付かない状況でした。

現在日本では、透析導入自体、精神的苦痛は別にすると、肉体的苦痛は余り感じることなく、金銭的にも余り負担を感じないのが現在の透析医療です。

しかし私たち1人あたりの透析医療費は、年間約500万円と云われて居り、医療保険に加盟していても3割負担となると、自己負担は年150万円に成り、殆どの方は簡単に透析医療は受けられません。透析患者は、高額療養費制度、更生医療制度、重度心身障害者医療費助成事業等によって、高給の方でも実質最高月2万円となっており、兵庫県では現役勤務の方を除いて殆どの方々は、月1000円~2000円の負担となって居ります。

これまでに実現した皆さんの願いは!
1972年 透析医療が厚生医療・育成医療適用、自己負担軽減。
1972年 透析医療に、自治体助成開始。
1973年 障害福祉年金新設。
1974年 小中高生の尿検査が義務化。
1978年 腎移植が健康保険適用。
1984年 CAPDが健康保険適用。
1990年 エリスロポエチンが保険適用に。
1990年 JRや航空運賃の運賃割引に。
1994年 有料道路料金割引対象に
1997年 腎臓移植法施行。
1998年 在宅血液透析、健康保険適用に。
1999年 初の脳死移植実施。
2001年 国民健康保険に海外療養費制度。
2006年 障害年金と厚生老齢年金併給実施。

日本の透析医療の進化、発展について話をしましたが、世界の透析事情について少し話をします。世界で透析医療を受けておられる方々は、約150万と言われておりますが、日本とアメリカで約60万人の透析患者が居られます。 世界人口の比で見ると透析治療を必要とする腎不全患者は、1000万人を越えると想定されます。従って世界的に見ると腎不全になっても、透析医療が受けることなく死亡される方が、8割以上居られると予測されます。米国でも国民皆保険ではありません、腎不全の方が全員透析を受けられるわけではありません、またEU諸国でも腎不全になられた方が、透析に入るには順番待ちとも聞いております。  世界の透析事情から見ても、現在の日本の透析患者は、恵まれております。 昨今の後期高齢者医療等でも見る様に、日本の医療は倒産寸前です、今後私達透析患者は、現在の制度を維持し、守って行くために患者の皆さんの一致団結が必要不可欠です。

毎年腎友会では、署名を集め国会請願をしております、その署名の数はここ数年100万筆を越えております。これは日本の患者会として唯一の会ですが、この署名を持って兵庫県選出の19名の両院国会議員にお会いし、請願書を受け取って頂きました。しかし残念な事に会員の組織率が40%を割り込んでは、折角の100万筆の署名が泣いております。

これからの私たち透析患者には、高齢化→透析患者の命の綱“通院”困難者の増加→要介護患者の居所→認知症患者の将来等 問題が山積して居りますが、人間は一人では生きて行けません、仁成クリニックの患者の皆さま方は、透析を一生の仕事と考え、患者会、腎友会に参加いただき、お互いに協力し合い、助け合って、有意義な人生を送って下さい。

【ナースカレッジ】

担当  柴田 聖子

今回、「手洗い体操(手のマッサージ)」と「ゆる体操」をご紹介いたしました。

「手洗い体操」は手指や手のひらを刺激することで血液の循環が良くなり手指の痛みやしびれの緩和に役立ちます。 「ゆる体操」は体をゆすって心身をゆるめ、リラックスさせる体操です。人間の筋肉や関節は年齢とともに固まってきます。筋肉や関節が固まるとバランスがうまく取れなくなり、ゆがんだ癖のある体になってしまいます。また、人間の体はどこかがいつも緊張した状態です。体や筋肉をほぐし緩めることで全身の緊張がとれ、血液の循環が良くなり、肩こりや腰痛などの症状が改善していきます。

*手洗い体操は「仁成航路 第25号」にて紹介していますので参考になさってください。

写真2

【通院10年表彰】

表彰されました6名の皆様、おめでとうございます。

写真3

このページの先頭へ