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仁成クリニック 定期勉強会 平成16年5月23日
宝塚ホテル

特別講演『透析患者の在宅支援』
訪問看護ステーションゆめ
所長 福田陽子先生

平成16年度勉強会の特別講演は利用されておられる方も多いと思いますが、介護保険を中心に透析患者さんが利用できる在宅支援制度をもう一度勉強する目的で企画しました。内容は下記のとおりです。
一.申請できる方
65歳以上の方(第一号被保険者)
40歳以上65歳未満の医療保険に加入している方(第二号被保険者)
* 但し、老化に伴う特定疾病に該当することが要介護認定の要件になります。
二.申請から要介護認定までの手順
介護保険の利用を希望する場合「申請書」に「介護保険被保険者証」を添えて市区町村窓口に申請する。第2号被保険者で被保険者証のない場合は、医療保険の被保険者証を添えて申請する。

申請を受けた市区町村は、調査担当者を申請者の居宅(施設)に派遣して面接調査を実施し、コンピュータによる一次決定を行う。

調査と並行して、市区町村は申請者の主治の医師から「主治医意見書」を受領する。
*主治医意見書の受領方法 申請者が申請書に記載した主治医に対して市区町村が依頼書により「主治医意見書」の記載を依頼する。医師は意見し記載して市区町村へ送付する。

各市町村に設置された「介護認定審査会」で二次判定(最終判定)が行われる。二次判定は、一次判定結果を原案として、訪問調査員が記載した認定調査票の「特記事項」と「主治医意見書」の記載内容等を勘案して行われる。二次判定では、要支援・要介護1〜5・自立(非該当)・再調査が決められる。

各市町村に設置された「介護認定審査会」で二次判定(最終判定)が行われる。二次判定は、一次判定結果を原案として、訪問調査員が記載した認定調査票の「特記事項」と「主治医意見書」の記載内容等を勘案して行われる。二次判定では、要支援・要介護1〜5・自立(非該当)・再調査が決められる。

認定結果は、原則として申請から30日以内に市区町村から被保険者に通知され被保険者証に記載される。
*認定結果に不服がある場合は、都道府県に設置された「介護保険審査会」に不服申し立てができる。

三.サービス利用の開始
居宅の場合は、居宅サービス計画(ケアプラン)に沿ってサービスの利用を受ける。居宅サービス計画を策定するにあたっては、医療系サービスは主治医の支持に基づいて策定し、福祉系サービスは、主治医の医学的観点からの留意点を尊重して作成する。
*本人が施設介護を希望する場合や、利用者の状況を判断して施設入所が必要な場合は、介護保険施設への入所ができる。

四.サービス利用中
居宅介護サービスを受けている場合は、介護支援専門員が中心となり、利用者、家族、サービス事業者等との連絡を継続的に行って、サービス計画の実施状況と課題の把握を行い、必要に応じてサービス計画の変更、サービス事業者との運営調整等を行う。

介護保険で給付されるサービス
区分 対象者
訪問介護
(ホームヘルプサービス)
ホームヘルパーが家庭を訪問し、入浴、排せつなどの身体介護や調理、洗濯、掃除などの家事援助を行う。
訪問入浴 浴槽を自宅に運び入れて入浴の介護を行う。
訪問看護 医師の指示に基づき看護婦などが家庭を訪問し、看護を行う。
訪問リハビリテーション 医師の指示に基づき理学療法士や作業療法士が家庭を訪問し機能回復のための訓練を行う。
通所介護(デイサービス) デイサービスセンターに送迎し、食事、入浴、機能訓練などのサービスを行う。
通所リハビリテーション(デイケア) 老人保険施設、病院などに送迎し、理学療法など医療としてのリハビリを中心として、食事、入浴などのサービスを行う。
居宅療養管理指導 医師、歯科医師などが自宅を訪問し、療養上の管理及び指導を行う。
痴呆対応型共同生活介護
(グループホーム)
痴呆性の高齢者を対象として、9人以内のグループによる共同生活を通して、入浴、排せつ、食事などの日常生活の世話を行う。
短期入所生活介護
(ショートステイ)
介護の必要な方を短期間、特別養護老人ホームなどに預かり、入浴、排せつ、食事などの日常生活の世話を行う。
短期入所療養介護
(ショートステイ)
医学的管理が必要な方を短期間、老人保健施設や病院などの医療施設で介護する。
特定施設入所者生活介護 有料老人ホームなどに入所している人は、施設が介護サービスを提供する。
福祉用具の貸与・購入費の支給 車いすやベッドなどの福祉用具を貸し出します。また、入浴や排せつなどの福祉用具の購入費のうち支給限度基準額の9割を支給します。
住宅改修費の支給 自宅の段差を解消したり、廊下に手すりを付けたりするなど支給限度基準額の9割を改造費として支給します。

区分 対象者
介護老人福祉施設
(特別養護老人ホーム)
常に介護が必要で自宅での生活が困難な寝たきりや痴呆症の高齢者を介護する施設です。
介護老人保健施設
(老人保健施設)
病状が安定していてもリハビリや看護、介護が必要な高齢者に機能訓練や医療サービスを行う施設です。
介護療養型医療施設 長期療養が必要な高齢者に、医学的管理のもとで心身の特性に応じた介護や医療を行う施設です。

五.サービス利用期間
認定の効力は、原則として申請日に遡る。要支援・要介護の状態に変化がなくても原則として6ヶ月ごとに、要介護認定をしなおす。
*要支援・要介護の状態が変化した場合は、6ヶ月を待たなくても再認定が可能である。